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2019年5月

2019年5月 9日 (木)

昭和中央土地区画整理組合の新たな催告の問題について、組合の事務局長と交渉してきました

 釧路市昭和中央土地区画整理組合から新たな催告書(納入指定期日5月10日)が届いてきているという相談を受け、当事者とともに5月8日、組合事務所で事務局長と交渉してきました。その内容についてお知らせします。

St2c0001  最初は普通郵便で、その後「特定記録郵便」で送付されたものです。今回、新たな催告書を送付したのは40件ほどです。組合の理事長職務代行者が、以前の佐藤正義氏ではなく、畠中進氏に代わっています。佐藤氏は昨年12月に死去し、今年1月に畠中氏が理事長職務代行者となったそうです。現在、組合の理事は畠中氏1名しかいないということです。

 まず、どういった対象の方に催告書を送ったのか。

 私が同行した方の例ですが、賦課金が賦課されたのは平成21年のこと。通常は最初の納期までに支払いがないと、督促状が発せられることになっていますが、この方の場合、土地の売り主と買い主との間で、どちらが賦課金を支払うか確定していなかったため、その時点では「督促状」を発送せず、賦課金の最初の納期限を5年過ぎると時効になって支払い義務が消滅することから、督促状を26年7月24日(納付期限8月29日)に出したとのことでした。
 督促状は最初の一回に限って送付できるもので、この督促状をもっていったん時効は中断、この納付期限が過ぎたら、また時効のための期間、5年間が始まると組合側は主張しました。

  念のために書いておきますが、時効を止められるのは最初の納付期限が過ぎたのちに発せられる「督促状」の一回だけで、それ以降支払いを促す文書が来ても、それは時効を止める効力はありません。通常、2回目以降の納付を求める文書は催告書と呼ばれることが多いようです。

 この方の場合、督促状で26年にいったん時効が中止となり、今年の7月末をもって新たに時効が完成するので、5月10日という期限を切って、納付を求めてきたとのことです。今回「催告書」を送付したケースは、当初、賦課金を支払う方が確定しておらず、26年7月24日付の督促状を送った方のようです。

 この組合の主張に対して、私は地方税法においても督促状の送付時期は法的に定められたもの(納付期限から20日以内に送付すると定めあり、ただし、それ以降の送付であっても効力は有するとされているようです)であり、組合の今回の対応のように、時効ぎりぎりに督促状を発すれば、それこそ実質的には時効は10年間ということになってしまい、こうした恣意的な運用は容認できないと反論しました。

 組合の今後の考え方についても聞きました。

 組合は今度の納付期限までに納付がなければ滞納処分(差し押さえ)を行う考えです。滞納処分は釧路市および北海道への申請が必要で、一定の期間がかかります。この間の例から考えると、2か月ぐらいかかるのではないでしょうか。これまでの差し押さえは土地を差し押さえていましたが、今回は何を差し押さえるかはまだ決めておらず、銀行預金など、すぐに現金化できる債券を差し押さえる可能性が大きいように思います。今後も同様に、別の賦課金の未納者にも対応していく考えであること、現時点では組合員は952名おり、そのうち約75%の人が賦課金を支払っているとのこと。未払い(一部支払ったのちに未納となったケースも含めて)の人は250人弱、このうち70数人が裁判の原告になっています。

 交渉の中でも、組合がきちんと組合員に対してきちんと組合のこと、賦課金のことを説明していなかったこと、本人は売り主に支払いを求めるよう組合に言ったが、組合が売り主にその旨を連絡すると、買い主に支払ってもらいたいと言っているとのことで、その後は売り主との交渉は一切行わず、まったく連絡もなかったことに対して、強く抗議しました。

 組合は文書で「今後は売り主と買い主で支払い人を決めるよう求める」文書を郵送したと主張しましたが、ご本人は見たことがないと、事実認識の点でも大きな齟齬が生まれています。

 なんにしても何の行動も起こさないと差し押さえに向かう可能性があります。

 まず、ご自分にいつ督促状が届いたのか確認ください。その納付期限から5年がすでに経過していれば時効が成立していますので、組合に時効が成立していると求めてください。仮に私が同行した人のようなケースの場合は、組合に抗議することは当然ですが、時効が成立していないと相手側が主張しているわけですから、放置せずに組合と徹底して交渉する、弁護士に依頼するなどの手立てを講じるべきと考えます。

 ご相談があればお気軽にご連絡ください。なお、この問題は調査を進めつつ、6月議会で取り上げたいと思っています。

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2019年5月 3日 (金)

弘前市、旧図書館の洋館を訪ねてびっくり

 実は昨日からお休みをいただいて、青森県の弘前市に来ています。選挙の自分へのご褒美ということで、大学時代を過ごした街で、リフレッシュです。できれば、この町で出会った妻も連れてきたかったと思うと、少ししんみりします。

Dsc_0012   弘前の観光スポットは何といっても弘前公園。すでにソメイヨシノは終わっていましたが、濃い色の桜が残っていて、結構花見気分も味わえました。武家屋敷をめぐったり、お寺を訪ねたり、大学時代は足を運ばないところも、見て回りました。

 さて、弘前市は明治の洋館が多いことでも知られています。その中でも、旧弘前図書館は、青森銀行記念館と並んで特に有名です。軽い気持ちで立ち寄り、2階の資料展示室へ。そこには、弘前の地元の文学を紹介する展示がありました。そのなかに、「弘前民主文学」の資料を展示したケースがありました。「弘前民主文学」は民主的な文学運動としては全国でも傑出した取り組みをしており、「弘前民主文学」という同人誌Dsc_0189  も発行していました。その中心的なメンバーにいたのが津川武一さんです。医師であり、文学者であり、青森県初の共産党代議士としてたくさんの方に慕われていまんす。私も津川さんの選挙を2回ほど闘いました。もちろん、そのガラスケースにも津川さんの書籍が展示されています。そのうちの何冊かは、弘前で党の専従となった妻の本棚に今も並んでいます。「津軽が燃える」というタイトルだったと思いますが、津川さんが議席を失ってから次の選挙で返り咲くまでの期間が題材となっていたと思います。ちなみに、妻の縁もあって、私たち夫婦の婚姻届の証人は津川さんご夫妻にお願いして、二人で国会の津川さんの議員控室をおたずねしたこともありました。

 大橋耕造さんの著作もありました。大橋さんは、私が学生時代に共産党の市議団長として活躍されていた方です。こうした運動が、たくさんの観光客の訪れる施設で展示されていることに大変感激しました。

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