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2010年1月13日 (水)

地元スーパーが経営破たん、買い物する市民は?

 釧路市内の資本としては最大手だった地元スーパーのセオチェーンが、自己破産を申請したとのニュースが駆け巡りました。昨日、突然店舗前に閉店しますの張り紙が出されました。知らずに店舗をおとずれ、じっと張り紙を見ていく市民が後をたちませんでした。

Sh360005_2 セオチェーンは、市内には新橋大通の本店のほか、愛国・昭和北・白樺・文苑などに食品を中心としたスーパーマーケットを展開していました。従業員は80人、負債は11億円におよび、従業員は全員解雇ということになるのではないでしょうか。

 ジャスコやポスフールにはさまれ、大型のマックスバリューがあちこちに出店するなど、一見、買い物にとっては不便のないような釧路市ですが、よく見ると、こうした競争に敗れて、地元スーパーがどんどん閉店に追い込まれています。最近だけでも、益浦地区のスーパーがなくなっていますし、西郵便局裏のスーパーも経営主体が次々変わり、結局、空き店舗となってしまいました。若草地域のスーパーも空き店舗になったままです。空き店舗になったところに、新たなスーパーが再出店する例も無いわけではありませんが、美原の公設市場からスーパーが撤退したのも、こうした流れの中のひとつなのでしょう。

   市民の暮らしにとって心配なのは二つです。
 ひとつは大量の解雇による失業者に対してどうするか。ハローワーク中心になることですが、昨今の経済状況を考えると暗澹たる気持ちになります。
 この対策も急がなければなりませんが、地域内で唯一のスーパーがなくなる白樺地域の買い物をどうするのか。これはもっと大きな問題かもしれません。

 昨年の12月末時点で、白樺地区は1,491世帯、2,891人が住んでいます。市営住宅が多く、市内でも高齢化率が極端に高い地域です。当然、車をもっていなくて、遠くには買い物に行けない人たちもたくさんいます。

 閉店セールが今日から3日間、開かれていますが、いつもと違い店は大混雑とです。レジには超蛇の列が並んでいました。一方で在庫をいっせいに店頭に並べたのでしょうか。売れきったスペースかと思いますが、空いた棚も目立っています。スーパーの外の駐車場も満杯でしたが、案の定、他のスーパーなどより買い物袋を下げて歩いて帰る人が多いように感じました。あちこちで「お店無くなったら困るね」みたいな声も聞こえていました。

Sh360006 スーパーが撤退して買い物困難地域となった場合のことについて、市議会の委員会などで何度か質問したことがあります。地元の住民の人が、大型店ではなく、地元のお店を利用してお店を守ることや、撤退した場合の新規出店を促進する施策などを本当に検討・具体化しなければなりません。それと同時に、こうした「買い物困難地域」を長期に放置することもできません。結局、車のない高齢者などはタクシーを利用して買い物していると話も聞きました。新規出店がなされるまでの間、地元スーパーや商店街が協力して、「買い物バス」を出すことはどうでしょうか。
 帯広のデパートは、釧路などから買い物バスを出して盛況との話です。ぜひこうしたことも考えていただければと思います。

 なによりも大切なのは、地域住民の声です。ぜひ参考になるご意見をお聞かせください。

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コメント

初めまして。「セオチェーン倒産」で検索していたら、村上議員のブログもヒットしまして、ちょっと寄った次第です。今後も地元スーパー倒産の話が出たら来る予定なので、よろしくお願いします。
さて、セオチェーン倒産、本当に残念としか言いようがありません。足かけ半世紀にわたって営業、釧新花火大会にもスポンサーの一社として、「太陽のマークとセオチェーン」の絵文字花火を出すほど大変有名だっただけに、民事再生法か会社更生法で再建できなかったかと悔やまれるところです。
もちろん、今回閉店するセオチェーンの5店に関しては、出来るだけ地元スーパーに引き継いでもらいたいところですが、一部報道では厳しいという見方があるだけに、本当に心配です。さらに、今日の釧路新聞によると、オレンジショップ浦見店も不採算で撤退するそうで、そちらも大変心配です。
ちなみに、私が住む美原の公設小売市場閉店は不採算でなく、老朽化した建物の扱いで、周辺にスーパーがあるため改築しないという市と改築を希望するという組合との意見の相違が原因だそうです。
追伸 美原公設に入っていた雷さとうさんは近くに太郎さんがあるのに結構売れていたみたいです。

投稿: 夏祭り・年忘れにっぽんの歌 | 2010年1月23日 (土) 15時31分

実は妹尾商店跡地利用についての新しい情報が入りましたので、取り急ぎこちらへ来ました。先程たまたま車で文苑ストアー近辺を通りかかったところ、その文苑ストアー、地元スーパーでもコープさっぽろさんでもなく、何と札幌資本のアークスグループが親会社で、釧路・根室支庁管内にビッグハウスを含めて19店舗も出店している、帯広資本のフクハラさんが出店することになったんですよ。
今回の件では地元スーパーでなくて残念な気持ち半分と文苑東部地区の買い物難民が解消出来て安心な気持ち半分と言うところですが、帯広資本恐るべしという気持ちをまたしても頭に叩き込まれる結果となりました。確かフクハラさん、9年前に紅花松田商店さんが倒産した時は中園店跡地に、4年前にグリーンキャロットさんが倒産した時はアベニュー946店跡地に出店していますからねえ…。
ただ、残る本店、愛国ストアー、昭園ストアー、白樺ストアーの4店も、地元スーパーの多くは経営が厳しく、人口減、ひいては売り上げ減と言った将来性から出店が難しいと聞いているだけに、今後市役所や地元町内会サイドでは大手を含めての交渉に切り替えざるを得ないんでしょう。そして大手だと女子パートになってしまうため、男子正社員だった失業者の受け皿にはならないんですよねえ。

投稿: 夏祭り・年忘れにっぽんの歌 | 2010年3月15日 (月) 16時54分

実は今日の北海道新聞朝刊地方版によりますと、スーパー空白区だった白樺台の白樺ストアーが、8月にスーパーヒロセとして開店する計画があるそうです。まずは一安心ですが、妹尾商店跡地の後継店舗決定は、4月のフクハラ公立大前店に生まれ変わった文苑ストアーに続いて2店目になります。
白樺台地区はイトーヨーカ堂と和商市場が共同運行するわっしょい号やコープさっぽろが運行するトドック号といった買い物バスなしでは買い物が成り立たないことで問題になって、テレビでも取り上げられたほどです。最初は建物解体、更地化と思ったため、後継店舗が決まると思いませんでした。
ただ、その一方で、愛国ストアーは重機が入っているため、解体作業が始まっているようで、今後は更地化されるようです。くしろバス本社裏にあるマックスバリュさんの影響が少なからずあるかもしれませんが、今後バスでの買い出しを強いられるため、本当に大変になるんだなあと強く思います。
確かにイトーヨーカドーさんや和商市場さん、コープさっぽろさんの買い物バスが出ている一部スーパー空白区はありますが、バスを今後も続ける話はあるものの、いずれ限界が来る以上、歩いて買い物が出来るよう、どこかの地元スーパーが厳しい経営の中でも出店することが望ましいと思います。

投稿: 夏祭り・年忘れにっぽんの歌 | 2010年6月 8日 (火) 17時11分

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