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2010年1月25日 (月)

鳩山税制を考える

Sh360014_2   税制と社会保障の学習会に参加しました。

 民主党になって、自民党時代と代わって政府税調と党税調が一体化され、政治主導が宣伝されています。しかし、その方向はどうか、もろ手をあげて歓迎できるようなものではないようです。昨年の12月、2010年の税制改正大綱が決められましたが、その中身を見てみましょう。

①社会保障・税共通の番号制導入
②扶養控除の大幅縮小
      16歳までの扶養控除は廃止、16-22歳の分は大幅縮小
③大企業の研究開発費などの減税措置の2年間の延長
④証券優遇税制の維持
⑤各種の罰則強化

これらが問題点として指摘されています。

 証券税制優遇のおかげで、大金持ちはどんなに株の配当を受けても10%の税率で助かっています。ニンテンドーやユニクロの創設者は、年間100-60億円も配当を受けています。累進課税なら相当の税金がかかるはずなのに、分離課税・定率10%で大半は懐に入れてしまいます。
 納税者番号の導入検討は、事業者には全ての取引にインボイスの発行を義務付けること、国民には全ての消費を国が白日の下にさらすこと・・・・プライバシーの問題をはらんでいます。

 これらの多くは自民党税制の延長線にあるものです。それもそのはず、民主党税調の専門家委員会の委員長は、自民党時代の政府税調の会長代理と同一人物、政治家の顔ぶれは変わっても、学者も事務方も変わらないからです。大金持ち減税・大企業減税で言えば、所得税の最高税率はかつての75%から、住民税を入れても50%に引き下げられましたし、法人税もいまは3税あわせて40%まで下げられました。世界に名だたる日本の商社、三菱商事の法人税は8%、三井物産は9%です。私たちの住民税の税率すら下回っています。所得税の減税分だけでも20兆円、それを補填してきたのが、消費税であり、庶民増税です。

Sh360012_2  消費税で言えば、トヨタは消費税を年間3200億円も還付されています。輸出品は消費税が非課税だからです。輸出が多い企業は、国内での売り上げにかかった消費税より、仕入れにかかった消費税の方が多くなります。その差額が税務署から還付されるわけです。そんなわけて豊田税務署は、大変な赤字を抱えることになっています。消費税を一円も払っていないどころか、消費税が巨額のもうけの種、なんとも理解に苦しむ話です。だからこそ、輸出企業が消費税増税にこだわり続けているのです。

 消費税でもうひとつ。日本の税率は低いといいますが、それもまゆつばものです。イギリスの税率は基本は17.5%ですが、食料品など生活必需品の大半は非課税です。日本は全部の消費にかけますから、見かけの税率は低くても、生活費に占める税額はぐっと重たくなるのです。

 今後狙われている庶民増税と言えば、給与所得者の基礎控除の大幅縮小です。相続税は、いまは4%ぐらいの人にしか課税されませんが、この控除を大きく削って、ほとんどの人に相続税をかける研究も始まりました。環境税という名前の新たな税制の導入も行われかもしれません。「環境」と名前をつけて、庶民増税の本質を覆い隠す作戦なのでしょうか。消費税は4年はあげないのが公約ですが、値上げのレールはしっかり敷く、これが民主党税制です。

 では対案はなにか。
 税制の基本は憲法です。憲法25条は国民の生存権を定めています。その財源を国は税金として集めているのです。本来、税金はみんな福祉目的税であって、大企業の利益をはかったり、戦費・軍事費に使うために税金があるのではありません。

 生存権を保障するための税金ですから、課税することで生存権を脅かすことがあってはなりません。それが「生計費非課税」の原則です。それを国民全体に広げていけば、より多くの収入のある人がより積極的に国民の福祉増進のために貢献する=累進課税となりますし、所得隠しをさせないためにも、あらゆる収入をひとまとめにして課税する=総合課税となるのでしょう。税金はやっぱり応能負担でなければなりません。

 残念ながら日本の税制は、この原則から外れて、税の逆進性を強めています。ここにメスを入れる、その選択を選挙で問いたいものです。

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