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2008年4月20日 (日)

津波てんでんこ

 山下文男著『津波てんでんこ』(新日本出版社)という本を読んでいます。明治以後の人的被害を及ぼした大津波を取り上げ、防災問題に警鐘を鳴らしている本です。

 「てんでんこ」というのは岩手の方言で、てんでんばらばらにと言う意味で、私も小さいときから慣れ親しんだ言葉でした。岩手の三陸海岸では、津波が来たら、親兄弟にかまわず、てんでばらばらに、我先に逃げなさいという意味で「津波てんでんこ」と言っています。正直、そんな言葉もあったかなと思い起こしている程度なのですが・・・

 著者は、岩手県大船渡市(合併前は三陸町)の綾里(りょうり)在住の津波研究家です。私の実家からは車で1時間ぐらいのところでしょうか。著者の住んでいるところも、私の実家も津波はずいぶん身近なものでした。私には記憶はありませんが、チリ地震津波が三陸海岸を襲ったとき、母が1歳になったばかりの私たち兄弟をおんぶして、逃げ回った話を聞いたことがありました。私の実家の陸前高田市も大船渡市(母の実家があります)も、太平洋側から大きく入り込んだ湾の奥に広がった町で、明治、昭和の二つの三陸沖地震津波で大変な被害を受け、チリ地震津波の被害も受け、多くの人命が失われています。私の両親は、昭和の三陸沖地震津波とチリ地震津波の2回を経験したことになります。とりわけ漁業を生業としていた母の実家(大船渡市末崎町)はずいぶん大変だったことでしょう。チリ地震津波をきっかけに、陸前高田市では、町を囲むように、海岸線に高さ7メートル?ぐらいの防潮堤がつくられました。幸い、その後の大津波はありませんが、地震のたびに、町の人たちは真っ先に津波を心配する気風は変わりません。

 この本を読みつつ考えたのは、音別町の公営住宅(海光団地)の建て替え問題です。公住が老朽化して建て替えを進めていますが、津波ハザードマップをつくったら、その地域が津波危険地域だというのがわかり、急遽、平屋建てを津波でも大丈夫なように5階建てに変更したのです。それ自体は必要なことなのでしょうが・・・・津波の防災の要はハード面ではありません。急いで、ともかく逃げることです。津波が来たら、この5階建てに逃げ込めということなのでしょが・・・果たして、年取った住民に可能なのでしょうか。

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コメント

この記事から3年後、想定を遥かに超え、あの堤防をも超える巨大津波が東北地方を襲う。

投稿: 津波 | 2011年12月14日 (水) 20時43分

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